立ち止まることを選んだあの日
昔から、本を読むことや文章を書くことが好きでした。
今でも一番好きな場所は、図書館です。
美味しいお茶と一冊の本があれば、
そこは私にとって、世界で一番幸せな時間。
仕事、育児、家事。
毎日クタクタになる日々の中で、隙間時間を見つけては
本を手に取って、そして閉じる。
そんな日々を繰り返していました。
仕事は事務職。
体力を使わない仕事だと思っていたけれど、
ひとつの仕事ができるようになると、
そこにまた別の仕事が積み重なっていく。
頑張っても頑張っても、業務量は減らない。
心が、少しずつすり減っていく毎日でした。
仕事が苦手な人、作業の遅い人に根気よく教えるのではなく、
「できる人」に仕事を振っていく。
そんなスタンスの職場にも、どんどん疲弊していきました。
頼まれたら投げ出せない。
休憩時間を削ればできる。
朝早く出勤すればできる。
気がつけば、職場にいる時間はどんどん長くなり、
自分の時間は減っていきました。
帰宅しても、家事に追われ、
子どもたちに笑顔で向き合えない。
「後でね」
「ちょっと待っててね」
……なんでお母さんだけがやってるの?
できることは手伝ってくれてもいいんだよ?
そんなふうに、口調が強くなってしまう日々。
反省の毎日でした。
このままじゃ、
私が壊れる。
家族が壊れる。
SOSを出せないまま、
身体が限界を迎え、食事が取れず、眠れない日が続きました。
「これ以上、無理しなくていい」
旦那と実母に、そう言われました。
本当は、誰かに止めてほしかったんだと思います。
今でも、逃げることは甘えだと思うし、
逃げないで戦いたかった気持ちもあります。
でも、一度壊れてしまった心と身体を
元に戻すには、とても時間がかかるし、
もしかしたら、元には戻らないかもしれません。
だから私は、一度立ち止まることにしました。
これからも続いていく人生の中で、
「今、休むこと」は必要な時間なのかもしれない。
そう思えたからです。
大好きな本や文章に、もう一度触れて、
少しずつ元気を取り戻したい。
今がつらい人、
逃げ出したいと思っている人。
ひとりじゃないですよ。
そんな気持ちを届けたくて、
このブログに挑戦してみました。
拙い文章を、ここまで読んでくださってありがとうございます。
この場所が、どなたかの励みになれたなら、こんなに嬉しいことはありません。
灰色だった毎日に、もう一度少しずつ色を取り戻すために。
このブログは、私の再出発の記録です。



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