『三千円の使いかた』原田ひ香を読んで|「外食でもいいよ」に揺れた私と家族、お金の話

コーヒーカップを片手に読書をする女性 お金と暮らし

ーーー今夜、外食でもいいし、出前でもいいよ。

外食か、出前「でも」いいよって。


原田ひ香「三千円の使いかた」より抜粋

※祖母・母・娘二人の三世代、お金にまつわる6話の連作短編集です。

全ての世代に直面するであろう、「お金」
(老後、結婚、出産、仕事、離婚など)
の問題をテーマにそれぞれの悩みや葛藤が描かれています。


抜粋した一文は、姉妹の母智子さんの話から。

お話の本筋ではありませんが、一番心に残った文章です。

この一文をきっかけに、

本の感想というより、
自分自身の生き方や、家族との関係をぐるぐると考える夜になりました。


40代になって、お金の使い方を見直したいタイミングとも重なっていて。


これはお金の具体的な使い方の話ではなく、
「家族との向き合い方」
「限られたお金をどう使って生きたいか」を考えた記録です。



日々のお金への向き合い方|家計管理については、こちらにも書いています。




智子さんは50代。
わたしより少し年上ですが、
近い将来の自分に置き換えて感情移入
しながら読んでしまいました。

熟年離婚が頭によぎりますが、貯金は100万円しかありません。

離婚して生活していけるのか、と悩みます。

ファイナンシャルプランナーへの相談や
改めて家計の見直しをし、
お金と真剣に向き合い、小さな節約から始めます。


初期のガンになり、
手術のために10日間家を空けて
帰宅した日の旦那さんからのこの一言…

家事の全く出来ないご主人、
和彦さんの何気ないこの言葉に、
一読者でありながらも激しく感情が揺さぶられました。

一キロほど離れた実家に毎晩通って、
夕飯を食べさせてもらい、時にはお弁当まで
作ってもらっていた和彦さん。

専業主婦だった智子さんが
長年当たり前のように家事をしてくれていたので、自分でやる、という選択肢すらないのでしょう。

我が家の主人も絶対に同じ状況になります。
(わたしが入院した時がそうでした)


主人は最低限の家事は出来ますが、基本的にはわたしがメイン。

共働きの時でさえも、帰宅が遅いので平日の家事はほとんどわたしの役割でした。

お願いしたり、
自主的にやってくれるのを待っているより
自分でやった方が早いし、一から教えるより楽だ、と動いてしまった結果です。

そして、専業主婦になった今、完全にノータッチに。
働いていない罪悪感も伴い、率先して全部自分で動いてしまいます。


やりたくてやっているのか?
いいえ、できるからやっているだけ。

でも、それは本当に「優しさ」なんだろうか。


共働きで忙しくて、少しだけ子どもたちに手伝ってもらっていた家事さえも、家にいる時間が長い自分がやるべきだ、とお願いするのを辞めてしまいました。

「お母さんの仕事でしょう」

なんて、誰も言っていないのに。

でも、そんな声が聞こえる。

…そう、それは自分の声です。


今のところ我が家では「離婚」の話が出たことはありません。

でも、永遠にこの結婚生活が続いていくだろう、と楽観的には考えてもいません。

人生何が起こるかなんてわからない。

誰にも未来を見通すことはできないので、悲観的な未来もいつも描いています。

なので、今の収入を生み出さない自分にとても戸惑っています。

自分の力だけで立って行ける状況で常にいたい、そう思って生きてきたのに。

怖くて、不安で、自分が嫌いになる瞬間があります。

逃げたわたし。

弱いわたし。

壊れかけたわたし。

もっと頑張れたのではないか?
自分に問いかけることが多々あります。

でも、答えはいつもーーーー

「NO」

きっと無理だった。
今は立ち止まる瞬間だった、そう自分に言い聞かせます。

自己嫌悪に陥ることもあります。
俯いて、涙が溢れる夜もあります。

そんな自分を受け入れて、また自分の足で立てるように今は心と身体を休めています。

急いで、また同じことを繰り返さないように…

心地の良い働き方を模索しています。

また忙しい日常が戻ってきた時に、すべてを背負い込むのはきっと無理でしょう。


「外食でもいいし、出前でもいいよ」

あの一言が、
優しさからなのか、無自覚なだけなのか、
まだ答えは出ていません。

(和彦さんの場合は、無自覚かな、とも思います)

同じ言葉を投げかけられたら、わたしも「離婚」の二文字が頭に浮かびそうです。

でも、立ち止まって考えるきっかけをくれた言葉だったことだけは確かです。

主人にも、子どもたちにも少しずつ家事を教えていかないとなぁ。

そして、甘えたり、人に頼ったり、
そういう苦手を少しずつ潰していかないと
また自分を追い込んでしまいそうだな、と思う今日この頃。


様々なライフステージを生きる女性たちの、
とてもリアルな人生が詰まった本でした。

どの年齢になっても悩みは尽きないのだな、と不安になる気持ちもあります。
それでも、今できることを積み重ねていくしかないのだと思います。


節約や投資、貯蓄について真剣に考えたことのある人なら思わず自分を
重ねてしまう場面も多いはず。

時代や育った環境の違いによる価値観の差に
なるほど、と立ち止まることもありました。

こんな未来もあるかもしれない。

そう想像しながら、
今の自分にできることを、
無理のない範囲で少しずつ選んでいけたらいいですね。



お金の使い方、人生の価値観、物の考え方は、人それぞれ。

お金の心配は尽きないけれど、
できることから一歩ずつ。

目指す幸せというゴールは、決して同じではありません。

でも、

焦らず少しずつ、着実に貯金(投資も!)していく中で、お金とも、自分とも、上手に付き合っていけたらいいですね。

三千円の使いかたで人生が決まる
お金や節約は、人が幸せになるためのもの。それが目的になったらいけない

祖母、琴子さんのこの言葉。
少額の使い方の積み重ねが、生活の質、ひいては人生の質をも決定するという考え方です。

闇雲な節約は続きません。
目的のない節約は、疲弊します。

「他人は他人、自分は自分」
確固たる軸を持って、どこに幸せを見出すかは自分次第。

お金の使い方の追求は、幸福の追求。

たかが三千円。されど三千円。
立場や価値観が異なれば、同じ金額でも、捉え方や価値も異なります。

三千円をあなたなら何に使いますか?

若い頃のわたしなら、プチプラファッションやコスメに消えていました。

今は、本当に必要なもの、長く愛用できるものを購入するか、思い出や子どもたちの笑顔に繋がるような使い方を模索します。

限られたお金の中で、自分や家族にとって価値のある使い方を見つけていきましょう。

こんな風に一緒にキッチンに立てたら素敵ですね❤️

日々のお金の使い方を見直す中で、
40代の今だからこそ「自分に似合う財布」について考えた話も書いています。

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