お兄ちゃんのお下がりが、娘のものになる日

海辺に佇む親娘の画像 家族のこと

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洗面所の鏡の前で、娘と並んで立つことがあります。

「あとどれくらいで追いつくかな」と背比べしながら。今はまだわたしのほうが10センチ高いけれど、それがいつまで続くのかは、正直わかりません。

少し前まで、同じことを息子としていました。あの子が見上げる存在になった今、誇らしさとともに少し寂しさを感じています。娘にも、きっとそういう日が来るんだろうな、と。

バレエをやめた日、シニョンをほどいて

小5だった去年の9月、娘が長く続けてきたバレエをやめました。4歳から通っていたので、7年間。

バレエをしている間は、ずっとロングヘアでした。レッスンのたびにシニョンを作らなければいけないから、切れなかったんです。

やめると決まったとき、娘はすぐに美容院の予約を入れました。そしてバッサリ。肩より長かった髪が、首のあたりまで短くなりました。

思えばあれが、決定打でした。

「シンプルがいい。考えるのがめんどくさい」

それからの娘の言葉は明確でした。

「シンプルなのがいい。動きやすいのがいい。ユニクロがいい。」

毎朝の服選びも変わりました。洗って乾いたものを順番に着ていくローテーション。考えるのがめんどくさい、というのがその理由だそうです。

その気持ち、わかります。わたしも前職が私服の職場で、毎朝何を着るか考えるのが正直面倒でした。学校だし、特別おしゃれをしなくていいという割り切りは、むしろ合理的かもしれない。頭ではそうわかっているんです。でも、クローゼットには可愛い洋服がたくさん眠っているのにな、もったいないな、と思ってしまいます。

お兄ちゃんのお下がりが、わたしを飛び越して娘へ

うちには中2の息子がいます。167センチある彼が着なくなった無地のTシャツやスウェット。もともとわたしが「男女兼用で着られるから」とユニクロや無印で息子と一緒に選んでいたものです。シンプルなものを好むので、わたしでも着れそうなものをお勧めしていました(笑)息子のお下がりを母が着ることを見越して。

それが今後は、わたしを飛び越して娘に直行しそうです。

今は娘153センチ。娘は「170センチが目標」と言っていて、夫が180センチあるので夫婦ともに高めなわたしたちから考えると、可能性はあります。そうなったらお兄ちゃんの服もぴったりサイズに——いや、「ダボっとしてるほうが好き」と言いそうな気もしていますが。

フリルのワンピースからシンプルなスポーティスタイルへ変わった女の子のイラスト

スカートを全く履かなくなった娘に、母は密かに期待している

最近では、スカートを全く履かなくなりました。

そして中学の制服を選ぶとき、「スカートじゃなくてパンツにする」と宣言しています。

女の子のスカートの制服、かわいいなと母は思っているんですよ。わたし自身もスカートが嫌な時期があったような気もするけれど、でも……せっかくだから着てほしいな、という気持ちがないとは言えなくて。

制服を作るまでに、気持ちが変わるといいなあ、と密かに思っています。

小さな頃からずっと、べったりな子でした

娘はずっと、わたしのそばにいました。

どこへ行くにもついてきて、「お母さんといる」が一番だった子。聞き分けがよくて、趣味が似ていて、一緒にいてとても楽しかったです。ワンピースや小花柄のブラウスを一緒に選んでいたあの時間は、当たり前みたいに思っていたけれど、今になって思えば、とても幸せな時間だったんだなと感じます。

✨ 成長はうれしい。でもすこし、寂しい。

短い髪も、シンプルな服も、娘がのびのびしているのは伝わってきます。自分のスタイルを見つけていくことは大事なことだし、バレエだって自分で考えてやめる決断をしました。なんだかかっこいい女性になりそうだな、と最近そう思うこともあります。

でも洗面所で並んで背比べをするたびに、あとどれくらいこうしていられるんだろうと思ってしまうんです。

娘にいつか背を抜かされたら——きっとわたしは笑いながら、少し泣きそうになると思います。

成長はうれしい。でも少し、寂しい。

それがいまのわたしの、正直な気持ちです。

こうやって、子どもたちは大人になっていくんですね。

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