荒川弘の作品まとめ|黄泉のツガイ作者の代表作を家族目線で紹介

青空と緑の畑に立つ一本の木 読書|本の感想

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『黄泉のツガイ』が面白くて、作者・荒川弘さんのほかの作品も気になっていませんか?

結論から言うと、荒川弘さんの作品は『鋼の錬金術師』『銀の匙』『百姓貴族』など、家族で一緒に楽しめる漫画ぞろいです。テーマはバラバラなのに、どれも根っこに「家族」と「命」があります。

わが家は『黄泉のツガイ』にハマったのをきっかけに、ずっと見送っていた『鋼の錬金術師』をいまさら家族で観ている真っ最中です。

この記事では、代表作5つを「子どもと一緒に楽しめるか?」という親目線でまとめました。次の1冊を選ぶ参考になればうれしいです。

荒川弘さんはどんな漫画家?

『黄泉のツガイ』『鋼の錬金術師』の作者・荒川弘(あらかわ・ひろむ)さんは、北海道出身の漫画家です。「弘(ひろむ)」というペンネームから男性と勘違いされることも多いそうですが、女性で、3人のお子さんのお母さんでもあります。

出身北海道。実家は酪農と畑作の農家
経歴農業高校を卒業後、7年間農業に従事してから漫画家に
受賞小学館漫画賞を2回受賞(鋼の錬金術師=2004年・第49回/銀の匙=2013年・第58回)
家族3人のお子さんのお母さん

農家での経験が『百姓貴族』『銀の匙』にそのまま活きています。

息子
息子
荒川さんって何本も同時連載してたことがあって、妊娠してるときも休まなかったらしいよ。すごくない?

最近、息子がこんなことを教えてくれました。気になって調べてみたら、本当でした。2007年に第1子を出産したときも『鋼の錬金術師』を一度も休載しなかったと報じられています(シネマトゥデイ・2014年2月)。同時連載の正確な本数までは確認できませんでしたが、複数の作品を同時に連載していた時期があるのも事実。いったいどんな頭の中なんでしょう……。

荒川弘の代表作5つ【一覧表】

作品名連載誌巻数こんな家庭・人に
黄泉のツガイ月刊少年ガンガン既刊12巻・連載中今アニメ放送中。家族で盛り上がりたい
鋼の錬金術師月刊少年ガンガン全27巻(完結)王道ファンタジーを親子でじっくり
銀の匙 Silver Spoon週刊少年サンデー全15巻(完結)進路に悩む年頃の子がいる家庭に
百姓貴族ウィングス(新書館)既刊9巻漫画を普段読まない人・食べ物好きに
アルスラーン戦記別冊少年マガジン連載中歴史・戦記ものが好きな人に

黄泉のツガイ|今まさに家族でハマっている

月刊少年ガンガンで連載中。2026年3月に12巻が発売されたところで、アニメは2026年4月から2クール連続で放送中です。

夜と昼を分かつ双子の兄妹・ユルとアサをめぐるダークファンタジーで、「ツガイ」と呼ばれる異形の存在を従えたバトルが見どころ。誰が味方か分からないドキドキ感があって、わが家では黄泉のツガイの日は夕飯を食べ終わるのが早いです(笑)。

今ならアニメにすぐ追いつけるので、荒川作品の入り口としてもおすすめです。詳しい感想と「子どもに見せて大丈夫?」という親目線の話は、別の記事にまとめています。

▶ 関連記事:黄泉のツガイを子どもと観た正直な感想はこちら

▼ 黄泉のツガイを1巻から読んでみる

鋼の錬金術師|「絵が古そう」で見送っていた不朽の名作

通称「ハガレン」。月刊少年ガンガンで連載され、全27巻で完結しています(全18巻の完全版もあり)。

実は、わが家がハガレンをずっと観ていなかった理由は「絵が古そうだから」でした。以前、わたしが学生時代に夢中になった『スラムダンク』や『幽☆遊☆白書』を子どもたちに見せたら、「絵が古い」と拒否された過去があるんです(面白いのに……)。

でも『黄泉のツガイ』が面白かった勢いでネットフリックスで観始めたら、全然平気。家族みんなで「普通に面白いね!」と言いながら、今まさに視聴の真っ最中です。

亡くなった母を生き返らせようとして体を失った兄弟が、元の体を取り戻すために旅をする物語。兄弟、親子、複雑に絡み合ったストーリーに、独創的な世界観、魅力いっぱいの個性的なキャラ、迫力の戦闘シーン。「不朽の名作」と言われるのも納得です。

主人公のエドは、史上最年少で国家錬金術師になった天才。でもまだ、うちの息子とほとんど変わらない年ごろの少年なんですよね。

すずらん
すずらん
背負っているものが重すぎて……母の立場で観ると、抱きしめてあげたいなぁと涙が込み上げてしまいます。

真っ直ぐでかっこいい子。間違うこともあるけれど、それをバネに努力して突き進める——息子にもそんなふうになってほしい。こんなに苦労はしてほしくないけれど……。親の立場でも子どもの立場でも、それぞれ得るものがあるストーリーだと思います。

✅ アニメはどっちを観ればいい?

アニメは2003年版と2009年版『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』の2作品があります。ファンの間では「原作のストーリーで観るなら2009年版」と言われていて、わが家がネットフリックスで観ているのも『FULLMETAL ALCHEMIST』のほうです。

▼ 鋼の錬金術師を1巻から試してみる

▼ 完結済みなので安心。全巻まとめ読みならこちら

銀の匙 Silver Spoon|「命をいただく」に正面から向き合う

牧草地でくつろぐ牛

週刊少年サンデーで連載され、全15巻で完結(最終巻は2020年2月発売)。北海道の農業高校を舞台にした青春ストーリーで、アニメ化に加えて、2014年には中島健人さん主演で実写映画化もされています(実写のほうは、わたしはまだ観ていません)。

受験に挫折して現実から逃げるように農業高校に入った主人公・八軒くんが、家畜を「育てて(愛して)、殺して、食べる」という現実と向き合っていく物語。動物がかわいい、という気持ちだけでは絶対に畜産はできないな、と思い知らされます。「命をいただく」ということに正面から向き合う、深くて難しいテーマ。それなのに、温かくユーモアたっぷりのストーリーと個性的なキャラのおかげで、楽しく読めてしまうのがこの作品のすごいところです。

明確な夢を持って突き進む同級生に、劣等感を抱く主人公。うちの息子も「夢なんてないし……」というタイプなので、今観たらまた色々得るものがありそうです。

農業も畜産も本当に過酷な仕事で、従事している方々には尊敬の念を覚えます。荒川先生自身が農家生まれ・農業高校出身で、実体験に基づいているからこその珠玉のストーリーだと思います。

個人的に好きなのは多摩子ちゃん。「お金が大好き」で、将来の野望は実のお父さんから社長の座を奪うこと、という野心家。たまに痩せると別人のように美人になるのも面白いんです。

▼ 銀の匙を1巻から読んでみる

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🌾 百姓貴族|笑えて、食べ物への感謝が深まる農家エッセイ

畑で作業するトラクター

新書館から出ている、作者自身の農家での実体験を描いたエッセイ漫画。シリーズ累計410万部(2023年・8巻発売時点/新書館発表)を超える人気作で、既刊9巻。テレビアニメ化もされています。

わたしがいちばん好きなのは、個性の塊のお父さん。そのタフさに驚きの連発です。

うちは田舎なので農業は身近で、義父母が朝から晩まで働いているのを目の当たりにしています。農家の朝は早くて、休日でも6時過ぎにはピンポンが鳴るので「みんな寝てますので……」と何度も言っています(笑)。だからこそ「やっぱり農業はハードだな」というのが第一印象。小学生でもトラクターを運転する話や、秋の収穫期のハードスケジュールには本当に驚きます。

それでも、荒川先生が楽しそうに農家に従事している姿には癒されます。家族も仲が良くて(協力していかないとやっていけないから、小さな子どもも戦力!)、辛いことも笑いに変えて、わかりやすく読者に届けてくれる。畜産行政や観光客へのちょっとした恨み節もユーモアたっぷりに描かれていますが、農家を取り巻く現実の問題としてきちんと提起されています。

そして、農家の特権・旬の野菜は本当においしい。義実家のとうもろこしを食べてしまうと、スーパーのものでは物足りなくなるほどです。日々の食事に、ますます感謝の気持ちを持って向き合わなければ、と思わせてくれる作品。面白くて、ためになる漫画です。

短いエピソードの積み重ねなので、漫画を普段読まない人の入り口にもぴったりです。

▼ 百姓貴族を読んでみる

アルスラーン戦記|歴史・戦記好きならこれ

田中芳樹さんの小説を荒川弘さんが漫画化した作品で、別冊少年マガジン(講談社)で連載されています。大陸の強国パルスの王子・アルスラーンが、初陣での大敗から運命を変えられていく本格戦記ファンタジーです。

正直に言うと、わたしはまだ読めていません。歴史・戦記ものが好きな方の評価が高い作品なので、荒川作品を制覇したくなったらぜひ。

▼ アルスラーン戦記を1巻から読んでみる

そのほかの作品

上の5作品のほかにも、こんな作品があります。

  • 獣神演武(全5巻・完結)
  • RAIDEN-18(全1巻の短編)
  • 三国志魂(全2巻・共著)
  • 鋼の錬金術師4コマ・イラスト集などの関連書籍

📝 家族で楽しむなら、どれから読む?

💡 わが家の結論

漫画を普段読まない人 → まずは『百姓貴族』。短いエピソードですぐ読めます
ツボにハマったら → 『銀の匙』へ
壮大なスケールで、じっくり物語に向き合いたいなら → 『鋼の錬金術師』
今この瞬間なら → 『黄泉のツガイ』をアニメで!すぐに放送に追いつけます

まとめ

荒川弘さんの作品は、バトルもの・青春もの・エッセイとジャンルはバラバラなのに、どれも根っこに「家族」と「命」があります。『黄泉のツガイ』で初めて荒川作品に触れた方は、ぜひほかの作品にも手を伸ばしてみてください。「絵が古そう」と見送っていたわが家のハガレンのように、思わぬ家族の時間が生まれるかもしれません。

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