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コミックエッセイって、読みやすいから手に取りやすいんですよね。
時間がなくてもサクッと読めるのがいい。どちらかというとコミックエッセイには「ふふっ」と笑えるものの方が多くて、気軽に楽しめるのが好きなんですが——野原広子さんの作品は、ちょっと違います。
シンプルで素朴な可愛らしいイラストなのに、中身は本当に怖い(心にずしんと響く)。何冊も読んでいるんですが、いつもこの「見た目と中身のギャップ」にやられます。
今日はその中から、『ママ友がこわい 子どもが同学年という小さな絶望』を紹介します。
📚 基本情報
| タイトル | ママ友がこわい 子どもが同学年という小さな絶望 |
| 著者 | 野原広子 |
| 出版社 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2015年8月28日 |
| ジャンル | セミフィクション コミックエッセイ |
この本を手に取ったきっかけ
ふとしたきっかけで思い出して、最近またこの本を手に取りました。
最初に読んだのは、子どもたちがまだ小さかったころ——ママ友との関わりがいちばん色濃かった時期のことです。図書館で借りて、すぐに引き込まれて一気に読んでしまいました。
今は上の子が中学2年生、下の子が小学6年生になって、ママ友との付き合いは最低限になってきています。でもあのころは毎日のように一緒にいたママ友もいたし、何となくざわざわしていた時期もあって。そういう気持ちが残っていたのかもしれません。
💦 どんな本?あらすじ(ネタバレなし)
夫と子どもの3人で郊外に暮らす主人公。幼稚園のママ友たちと過ごす穏やかな日常が、親友だと思っていたママ友の「ある心境の変化」をきっかけに、少しずつ崩れていきます。
コミックなので読みやすいんですが、描かれる人間関係のリアルさはずっしり重い。派手なトラブルがあるわけでも、わかりやすく悪い人が出てくるわけでもない。「普通の人たちが普通にしているだけなのに、なぜかどんどん苦しくなる」という怖さがじわじわ積み重なっていきます。
ラストの展開については……ここは実際に読んで体験してほしいので書きません。読み終わったあとは、しばらく言葉が出ませんでした。
🌙 読んで感じたこと
読みながら、胸を撫で下ろしていました。
「大きなトラブルにはならなくてよかった」という安堵と、「でも、あのモヤモヤはわかる」という共感が交互にやってくる。
視線が怖いとか、自分が、子どもが無意識に何かしてしまっていないかとか、いつも不安だったことがありました。このコミックの主人公に「あ、これ知ってる感じだ」と思った場面が何度もあって、心がギュゥっとなりました。
幸いなことに、わたしの周りには穏やかで気の優しい人が多かったです。食事に行ったり、子どもも含めて一緒に遊んだり、家を行き来するくらい仲良くなったママ友もいる。毎日のように一緒にいた時期もある。
一方で正直なところ、子どもがいなければ関わらなかっただろうな、という人もいました。でも不思議なことに、そういう関わりが世界を広げてくれたりもする。わたしは黒髪・眼鏡・背が高くて割ときちっとした格好が好きなので、おそらくパッと見は「教育ママ」風に見えるらしいんですが(笑)、やんちゃな若いお母さんで、すごく正義感が強くてまっすぐな人と仲良くなれたりして。距離感の取り方さえ間違えなければ、ママ友ってやっぱりいいんですよね。
でも——心の内側にずかずか入ってくる人や、旦那さんの悪口・他のママ友の悪口が多い人と一緒にいると、じわじわ心が削られていくのも本当のことで。お互い仕事に復帰して自然と距離ができたとき、ホッとしたのも正直な気持ちです。
今の視点から振り返ると
子どもたちが大きくなった今、あのころを振り返って思うのは「つかず離れずで十分だったな」ということ。
ママ友の行動に揺れたり、気にしたりする時間って、正直もったいなかったな、と思う部分がある。もちろん揺れる気持ちはめちゃくちゃわかるんですが——優先したいのは家族だから。
完全に切り離すのは難しいし(子ども同士のつながりが続く限り、完全に関係をなくすのは難しい)、それがいいとも思わない。でも、深く入り込みすぎない距離感を最初から持っていたことが、大きなトラブルを回避できた理由のひとつかもしれないと感じています。
こんな人におすすめ
今まさにママ友関係の渦中にいる人へ——あなただけじゃないよ、と言いたいです。このコミックにはそういう「みんなが経験してきた普通のしんどさ」が詰まっています。
これからその世界に飛び込む人へ——距離感、大事です。最初から「深入りしすぎない」を意識しておくだけで、だいぶ楽になると思います。
ただ、読んでスッキリしたい人にはお勧めできないかもしれません(笑)。読後感は「怖い」「重い」寄りです。でも、それがリアルな人間関係というもので——だからこそ多くの人に「あるある」と読まれ続けているのかな、と思います。

📝 まとめ
野原広子さんのコミックの魅力は「可愛いイラストなのに、中身はずしんと重い」そのギャップにあると思っています。
『ママ友がこわい』は、特別なドロドロ劇ではなく、どこにでもいる普通のお母さんたちの「普通のしんどさ」を描いた作品です。派手な悪役もドラマチックな展開もない。でもそれがリアルで——読んでいると心がきゅっとなります。
今も昔も、ママ友関係に何かしら感じるものがある人なら、きっと読んで「あるある」と思える一冊です。
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