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3月9日、学校から一通のプリントが届きました。
「教育委員会による剣道部の地域展開に関する説明会の開催について」
説明会の日程は、3月13日。
通知から説明会まで、4日間。4月から何かが変わるという内容なのに、それまで一切の説明はありませんでした。
子どもたちは顧問の先生から「地域移行になるから来年度から変わるよ」と一言だけ告げられたそうです。
わたしたち保護者は、説明会に行くまで何が起きているのかすらわかっていませんでした。
そもそも部活の地域移行って何?
実はこの「地域移行」、国が3年前から進めてきた方針でした。
スポーツ庁・文化庁は、公立中学校の休日の部活動を地域のクラブ活動へ段階的に移行していく方針を定め、2023年度〜2025年度末を「改革推進期間」として各地で取り組みを進めてきました。2026年度からは「改革実行期間」に入り、休日については原則、全ての学校部活動で地域展開の実現を目指す、としています。(出典:スポーツ庁「部活動改革ポータルサイト」)
背景には、少子化による部員数の減少と、先生の長時間労働の問題があります。顧問の先生が土日も部活の引率をすることが、長年の課題とされてきました。
その方針は理解できます。先生たちが大変なのも、子どもが減っているのも知っています。
でも、国が3年前から動いていた話が、わたしたちに届いたのは「4日前」でした。
なぜ剣道部だけが選ばれたのか
うちの学校で、最初に地域移行の対象になったのは剣道部だけでした。
理由は「少年団があるから」。つまり、移行先となる地域クラブがすでに存在していたから、というのが選ばれた理由のようです。
ただ、この話し合いが行われていたのはおそらく少年団の代表・教育委員会・学校関係者の間だけ。保護者も子どもも、一切知らされていませんでした。
わたしたちにとって少年団は、「部活に加えて、もっと練習したい子が通う場所」という認識でした。まさか部活の移行先になるとは、思ってもいませんでした。
😶 説明会に行ったら「検討中」ばかりだった
3月13日の説明会に出席しました。
保護者から疑問が次々と出ました。
| 保護者からの質問 | 説明会での回答 |
|---|---|
| 大会への引率はどうなるの? | 検討中です |
| バスは出るの? | 確認します |
| 大会参加費は誰の負担になるの? | 検討中です |
| スポーツ保険はどこで入るの? | 確認します |
| 平日の送迎はどうすればいいの? | 保護者の方にお願いします |
| 欠席連絡はどこにするの? | 整理中です |
| 送迎が難しい家庭はどうすればいいの? | 検討中です |
| 中体連には出られるの? | 出場できます(引率規定は調整中) |
費用や保険など、何一つ具体的な答えが出ませんでした。
配布されたQ&Aにも、同じような言葉が並んでいました。「整理しています」「検討していく予定です」「調整しております」——つまり、何一つ決まっていなかったのです。
「説明会」なのに何も説明されなかった、というのが率直な感想です。4月まで1ヶ月を切っているのに、何も決まっていない状態で「やります」と言われても、受け入れようにも受け入れられませんでした。
説明会の雰囲気は、良いものとは言えませんでした。わたし自身も憤りを感じていて、きちんとした回答が欲しかったので、保護者からは「急すぎる!」という声が相次ぎ、反対意見が続出しました。
子どもたちはといえば、その少し前に顧問の先生から「変わるよ」と一言言われただけ。子どもたちは「はい」としか言えなかったそうです。
そして今、子どもたちはこの状況を「仕方ないよね」と受け入れているようです。むしろ受け入れられていないのは、保護者のほうかもしれません。

結局どうなったか(現在も進行中)
説明会後、改めて話し合いの場が設けられました。
当初示された移行案は、平日も部活と少年団の稽古が交互に入るスケジュールでした。
| 曜日 | 当初の移行案 |
|---|---|
| 月曜 | 部活(学校) |
| 火曜 | 少年団(夜) |
| 水曜 | なし |
| 木曜 | 少年団(夜) |
| 金曜 | 部活(学校) |
| 土曜 | 少年団 |
このスケジュールだと部活の日と少年団の日が交互になり、防具をほぼ毎日のように行き来させることになります。防具はかなりの重さがあります。保護者からは「それは無理だ」という反対意見が続出しました。(自転車通の子は、子どもは自転車・防具は親が学校へ車で持って行っています)
その結果、さらに話し合いが重ねられ、折衷案が出ました。
現在の折衷案
✅ 平日 → 学校で部活(これまで通り、変更なし)
✅ 土曜日のみ → 少年団での稽古(地域移行)
✅ 今後 → 徐々に完全な地域移行へ
一見、落としどころが見つかったように見えますが、実際にはその後もトラブルが続いています。
送迎について言うと、夜の少年団稽古は元々から保護者の送迎でした。変わったのは土曜日だけです。これまで土曜日は学校の部活でバスが出ていたのが、地域移行によって保護者の送迎になりました。
中体連(中学校体育連盟)の大会参加費の問題もそのひとつです。部活動として参加するのか、少年団として参加するのか。名義が変わると費用の負担先も変わるため、またひと揉めしました。
(保護者がお金を払う、払わない、という問題ではなくなぜ剣道部だけ?という疑問が出ました)
今年入学した1年生の保護者は、書面を1枚渡されただけだったと聞きました。見切り発車で始まった移行は、今も迷走が続いています。
💦 一番困っていること
ひとことで言うと、「誰に聞けばいいかわからない」ことです。
顧問の先生に聞けばいいのか、校長先生なのか、教育委員会なのか、少年団の代表なのか。責任の所在がどこにあるのか、誰も教えてくれません。
わからないまま保護者に連絡が来るので、受け取った側は毎回パニックになります。
💡 こうしてほしかった
顧問・校長・教育委員会・少年団が連携して、決まったことをまとめて保護者に伝えてほしい。それだけなのです。
部活の良さが失われていくことが、一番つらい
息子が剣道部に入ったのは中学1年生のとき。当時の3年生はたった1人で、1年生は5人。みんな同じ小学校出身で、優しくて穏やかな子ばかりでした。
顧問の先生ともとても良い関係を築けていて、息子は「部活が大好き」と言い続けていました。
少年団での稽古が悪いわけではありません。でも、部活特有のわちゃわちゃした楽しさは、少年団ではなかなか生まれにくいとわたしは思っています。同じ学校の仲間と放課後に汗をかいて、笑って過ごす時間。それが変わっていくことが、親としても寂しくてたまりません。
地域移行そのものを否定したいわけではありません。先生の負担軽減も必要だし、子どもが減っていることも理解しています。
でも、子どもたちの気持ちを置き去りにしたまま進めるのは、どうか見直してほしいと思っています。
📝 この記事のまとめ
- 部活の地域移行は国が2023年度から進めてきた方針で、2026年度が実行期間
- 現場への周知・準備が追いつかず、各地で混乱が起きている
- 費用・送迎・保険・大会参加など、未解決のまま動き出しているケースが多い
- 子どもや保護者への丁寧な説明と、関係者間の連携が不可欠
- 同じ状況で困っている保護者の方へ:あなただけではありません


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