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今日、息子の体育祭がありました。
午前中で終わり、お弁当なし。
「楽になったね」と言われれば、そう。でも家に帰りながら、なんとなく物足りなくて。
ふと、あのころのことを思い出していました。
コロナ以降、変わった体育祭のかたち
2020年のコロナ禍をきっかけに、多くの学校で体育祭・運動会が「半日開催・お弁当なし」に変わりました。感染対策として始まった変化でしたが、今も多くの学校でそのまま定着しています。
息子(現在中2)も、幼稚園から小学1年生のころはお弁当持参の一日がかりの運動会でした。コロナ禍を境に変わりはじめ、中学に上がるころにはすっかり「午前中に終わる体育祭」が当たり前になっていました。
前日からはじまる、お弁当の準備
あのころは、運動会の前日から準備がはじまっていました。
息子のいちばんの好物は唐揚げ。「塩味と醤油、どちらも好きで選べない」という息子のために、毎年2種類作っていました。当日はあげるだけでいいように、下味は前日のうちに。
お稲荷さんも前日から仕込みます。味がしっかり染み込んだお稲荷さんが大好きな息子のために、時間をかけて煮ておく。おにぎりは梅・昆布・鮭と種類を多めに。祖父母も一緒に食べるので、地味だなと思いながらもきんぴらごぼうも入れてみたり。
お友達に配れるよう、小分けにしたお菓子も準備して。紙コップやお茶も多めに用意して。
前日の夜は、台所に立ちながらあれこれと考えていました。
朝6時の場所取りと、夫の奮闘
当日の朝は早起きして、お弁当の仕上げ。
そのころ夫はもう家を出ています。場所取りは朝6時から。それでも行くとすでに並んでいて、「一体何時から来ているの…?」と毎年驚いていました。
夫が頑張ってくれたおかげで、いつもいい場所にテントを張ることができました。本当に感謝しています。
出番がなくなったものたち
引き出しの奥に、ひっそりと眠っていたものがありました。
運動会のために、ちょっとはりきって買ったものたち。
可愛い柄のおにぎりの包み。キャラクターのピック。大好きな動物柄のおしぼり。
運動会のために買い揃えて、何度か使って、それからぱったりと出番がなくなりました。数年間はとってあったけれど、職場でお弁当を作る機会があると話していた小さな子のいる同僚に譲りました。きっと喜んで使ってくれているはず。
でも、ランチボックスとコールマンのアウトドアワゴンだけは今も手放せないでいます。ほぼ新品未使用のまま。使ったことがないから、なおさら捨てる気になれない。「いつかまた、みんなでお弁当を広げる日が来るかも」と、どこかで思っているのかもしれません。
捨てるのは簡単。でもなんとなく、手放せない。
このランチボックスは2018年に買ったもの。3段それぞれに違う柄が描かれていて、フレンチテイストのイラスト、バラが咲き誇るガーデン、ボタニカルな草花模様。「自分がテンションの上がるものを」と一生懸命探して選んだ、お気に入りです。

数回しか使えませんでした。
もうひとつはコールマンのアウトドアワゴン。荷物が多い運動会に、他のお父さんたちが引っ張っている姿が羨ましくて、夫がどうしても欲しいと言って。1年生の時に買ったから、結局1回しか使えなかった。
どちらも今も手放せないでいます。使いきれなかったから、なおさら。
コロナで失ってしまった時間
小さな子どものころの写真を見返すと、マスク姿が多くて、胸が痛くなります。
コロナで失ってしまった時間って、本当に悔しい。
運動会だけじゃなく、いろんな行事が簡略化されて、あの時期の思い出がどこか薄くなってしまった気がして。
楽になったのは、本当のこと
正直、お弁当なしになって楽になったことも否定できません。
- 前日からお弁当を何品も作る必要がない
- 「天気が微妙…でも一応作っておくか」というあの緊張感がない
- 暑い中、何時間も外にいなくていい
働くお母さんや、早起きが苦手な人には、本当に大きなメリットだと思います。
でも、失われたものもある
午前中でサッと終わる分、競技の数も少なくなりました。
駆け足で進んでいく感じがして、「もう終わり?」という気持ちになってしまった。
昔の運動会には、もっとたくさんのものが詰まっていました。
祖父母も一緒にシートを広げて、家族みんなで応援して。
「親子リレー」では夫が本気で走って、来年度の一年生が徒競走で可愛く駆け抜けて。
「めんどくさいな」と思いながら準備して、でも始まったらやっぱり楽しくて。
学生時代に運動部だった夫。「走れる」と思って全力疾走しようとして、日頃の運動不足を忘れて派手に転倒…。今となっては笑い話ですが、当時はとっても恥ずかしかった!
青空の下、シートの上でみんなでお弁当を食べながらおしゃべりして。
お友達とお菓子を交換して、「おいしい!」って笑って。
今となっては、どれもこれもキラキラした思い出です。
懐かしんでいるのは、わたしだけ
息子に聞いてみたら、体育祭は今も楽しいみたい。「お弁当があったほうが楽しいかもだけど、あんまり覚えてない」とのこと。
…そうか、覚えていないのか。
どちらかというと、懐かしんでいるのはわたしのほうですね(笑)。
「楽」と「思い出」は、両立しないのかな
お弁当なしが定着したことで、準備の負担が減ったのは本当のことだと思います。
でも同時に、あの日を特別にしていたものも、少し薄れてしまった気がしています。
半日で終わったこの体育祭の帰り道、ほとんど新品のままのランチボックスとアウトドアワゴンのことを思いながら、そんなことをぼんやり考えていました。


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