一括返済できるけど、しない。借金嫌いの専業主婦が住宅ローン繰り上げ返済をやめた理由

家の模型の画像 お金と暮らし

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「早く借金から解放されたい」

心の底から、そう思っています。車は現金一括で買うし、クレジットカードの分割払いもしない。借金が嫌いなわたしが、なぜか住宅ローンだけは繰り上げ返済をしていません。

夫婦で約20年、共働きで働いてきました。おかげで、ローン残高を一括で返せるくらいの資金は手元にあります。でも、動けない。

その理由を、順を追って書いていきます。

すずらん
すずらん
30年ローン……早く終わらせたいな

🏠 わたしの住宅ローンの状況

2016年(平成28年)8月、30年の住宅ローンを組みました。

項目内容
借入時期2016年8月
返済方法元利均等割賦償還
当初11年の金利1.1%(固定)
12年目以降の金利0.7%(固定)
現在の残高1,500万円弱
債務者夫(団信あり)

そして2027年8月——来年いよいよ、金利が1.1%から0.7%に切り替わります。月々の返済額は、さらに少し楽になる予定です。

なぜ変動金利を選ばなかったのか

2016年当時、変動金利の実際の適用金利は約0.6%でした。(出典:ダイヤモンド不動産研究所「住宅ローンの金利推移」)

固定より安い。数字だけ見れば、変動を選ぶ方が合理的でした。でも、わたしは固定を選びました。理由は3つあります。

1

心配性だから

「金利はいつ上がるんだろう」と気にしながら毎月を過ごすストレスに、お金では換えられない負荷を感じていました。多少金利が高くても、ずっと同じ返済額で安心して暮らせることの方がわたしには大切でした。

2

教育費を見据えていたから

子どもの教育費がピークを迎える頃に返済額が少し楽になるよう、11年目から金利が下がるプランを選びました。先を見越した設計です。

3

一馬力でも返せる金額にしたかったから

わが家は結婚当初からわたしが家計を管理しています。通帳も全部わたしが見ているので、「手元にこれだけ残せるなら、頭金にここまで入れられる」という計算もわたしがしました。目標は、月々の返済額を当時住んでいたアパートの家賃と同じくらいにすること。12年目以降は月々約63,000円になるよう、頭金の金額を逆算して決めました。「家賃を払っているつもりで返済できる金額」が、わたしの安心ラインでした。

🔍 10年後、自分の選択を振り返ってみた

あれから10年。2026年の今、あのときの選択はどうだったのか、振り返ってみました。

2016年当時は「変動より高い金利を払っている」という感覚がありました。実際、変動金利の適用金利は約0.6%で、わたしの固定1.1%より低かったのです。

それが今、新規で住宅ローンを組む方の長期固定金利は3%を超える水準になっています。(出典:モゲチェック「住宅ローン金利2026年5月の最新動向」)

2016年(ローン開始当時)2026年(現在・新規)
変動金利(目安)約0.6%約0.6〜0.8%
長期固定金利(35年)約1〜1.5%3%超
わたしの固定金利1.1%1.1% → 来年0.7%へ
すずらん
すずらん
金利を気にせず10年過ごせたのは、わたしにとって大きかったな

ただし、これは「固定が正解で変動が不正解だった」という話ではありません。変動金利を選んだ方も、この10年間ずっと低金利の恩恵を受けてきたのは同じです。

金利タイプの正解は、その人の性格・家族構成・ライフプランによって変わります。わたしの場合は、「毎月の金利を気にせず暮らせる安心感」がお金以上に大切だったということです。

実際、この10年間で「変動金利がさらに下がった」というニュースを耳にしたことがありました。そのとき少しだけ「変動にしておけばよかったかな」と思ったのも正直なところです。でも、金利のニュースが流れるたびにドキドキしなくて済む——それが固定を選んで一番よかったと感じることでした。

そして今、わたしは想定外の場所にいます

ローンを組んだとき、育児期以外で専業主婦になるとは思っていませんでした。「ボーナス払いなし・無理のない返済額にしておけば、何か想定外のことが起きても対処できるだろう」——その安心を買うつもりで設計したローンが、まさに想定外の未来で、今わたしを守ってくれています。

すずらん
すずらん
あのとき安心を買っておいてよかった。未来の自分のことを、ちゃんと考えていたんだな
キッチンの画像

💰 一括返済できるのに、繰り上げ返済しない3つの理由

① 団信は「生命保険」として機能している

住宅ローンには団体信用生命保険(団信)が付いています。ローンの債務者(わが家では夫)が亡くなったり、高度障害になった場合、残りのローン残高がゼロになる保険です。

現在わたしは専業主婦。夫の収入だけで生活しています。

もし夫に万が一のことがあったとき——

繰り上げ返済していた場合ローンを残していた場合
ローンなし団信でゼロになる
手元資金返済に使ったぶん減っている守られている
その後の生活収入ゼロ+資金も少ない状態からスタート家が確実に残り、資金も手元にある

繰り上げ返済すると、この保障が消えます。専業主婦のわたしにとって、団信は生命保険の一つとして大切な役割を担っています。これは見落としがちなポイントです。

② 金利0.7%は「借り得」の水準

繰り上げ返済のメリットは、将来払うはずだった利息を節約できることです。金利が高ければ高いほど効果は大きく、低ければ低いほど効果は小さくなります。

0.7%という金利は、一般的に「繰り上げ返済より、その分を運用に回した方が有利」とされる水準です。もちろん「利息がもったいない」という気持ちはあります。でも数字で考えると、手元に置いて運用に回す選択の方が合理的なのです。

💡 繰り上げ返済 vs 運用、損益分岐の目安

一般的に、ローン金利が1.5%未満であれば「繰り上げ返済より運用に回す方が有利」とされることが多いです。金利0.7%は、その目安より大幅に低い水準です。

※投資には元本保証はありません。ローンを残すか返すかは、最終的には自分の価値観で決めるものです。

③ NISAで運用する方が増える可能性が高い

わたしが積み立てているのは、全世界株式インデックスファンド(いわゆる「オルカン」)です。オルカンの過去20年間の年平均利回りは約6.4%でした。(出典:ococozas株式会社)

0.7%のローン利息を節約するより、年平均6.4%で運用できる可能性がある方にお金を回す——数字で考えると、NISAを続ける選択の方が合理的です。

💡 金利0.7% vs 運用期待6.4%(過去20年平均)

この差が、わたしが繰り上げ返済よりNISAを続ける理由です。
ただし投資に元本保証はありません。あくまで過去の実績に基づく目安であり、将来の利回りを保証するものではありません。

💦 それでも「早く終わらせたい」気持ちは消えない

ここまで書いておいて、正直に言います。

借金が、本当に嫌いです。

車は現金一括購入。ローンや分割払いには手を出さない主義です。そんなわたしが、住宅ローンだけは例外になっています。

「呪縛」という言葉がぴったりで、毎月の返済のたびに「まだ残ってる」と感じてしまいます。

すずらん
すずらん
数字ではわかってる。でも……やっぱり早く終わらせたい

共働きだったころと今では、気持ちが変わりました。専業主婦になった今は、手元のお金を大きく動かすことへの怖さが増しています。万が一のとき手元に資金がないと困る。安全を取りたい。

「一括返済できる資金がある」という事実が、逆に「だからこそ手放せない」になっています。

✅ わたしが出した答え

今のところ、わたしの答えはこうです。

  • 繰り上げ返済はしない
  • 手元資金を守りながら、NISAを続ける

0.7%の低金利ローン、団信の保障、NISAの運用——これらを総合して考えると、今は繰り上げ返済より現状維持の方が合理的と判断しています。

でも——これはあくまでわたしの答えです。

繰り上げ返済が「損」なわけではありません。
「ローンを返し終えたら、それだけで気持ちが軽くなる」という安心感は、数字では測れない価値があります。
正解は人それぞれ。「気持ちが楽になる選択」も、立派な理由です。

住宅ローンの金利に迷う女性のイメージ画像

📝 まとめ

  • 金利が低いローン(目安1.5%未満)は、数字的にはNISA継続が有利なことが多い
  • 団信は「生命保険の一種」。繰り上げ返済すると保障がなくなることも頭に入れておく
  • 専業主婦(一馬力)の場合、手元資金を守ることも大切な安全策
  • 「安心したくて繰り上げ返済したい」という気持ちも、正解のひとつ
  • 投資には元本保証はない。ローンを残す・返すは自分の価値観で決めていい
  • 金利タイプの正解は人それぞれ。他の人の選択と比較しなくていい

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